分科会の内容

ことしの「フェスタ」における4つの分科会の内容を紹介します。
欠けている内容は随時更新していきます。
まずはじめには、議論のきっかけとして「報告」者に問題提起していただきますが、その後は参加者全体に議論を開いていきます。


12:30 開場
13:00 開会あいさつ・全体説明
13:30-15:00 分科会A 【反原発】【反グロ・反金融資本】
15:00
15:30-17:00 分科会B 【反戦】【地方/都市問題】
17:00 休憩
18:00 全体会 
20:00 閉会

【反原発】 反原発運動のこれから 「がんばろう日本」じゃないよね
 
 
 スターター:植松青児、北守、DJ MixxxNxxOisxxe、nammekkzee
 
 
3月11日の福島第一原発事故以降、反原発運動が各地で盛り上がっています。
 
原発事故は「被曝→健康被害」の問題にとどまりません。
場所喪失、その場所で作り上げてきた営みの崩壊、避難に伴う困難、
など、さまざまな被害の集積として捉えるべきです。
 
そして、その被害は日本全国一様に発生しているわけではなく、明らかに偏りがあり、
その偏りは、この日本社会が有してきた不均衡とほぼ一致しているのです。
 
しかし、このかんの反原発運動、とくに東京や大阪を中心とする大都市圏の運動は、
総じて、このような複合性と向き合った運動といえるでしょうか。
むしろ、とにかく人を集めて運動を盛り上げようとの思惑から、問題を単純に捉え
「シングルイシュー」「国民運動」「左右対立を超えて」などのスローガンによって、
本質的な問題から目を背け続けてきた面はなかったでしょうか?
 
それは、3.11の震災以降、
日本政府が「がんばろう日本」のようなキャンペーンにおいて作り出してきた
擬似的な国民の一体感とパラレルではなかったでしょうか?
 
わたしたちは3.11以前から「ひとつ」ではなかったし、
3.11以後も「ひとつ」ではなかった。
わたしたちの社会は、さまざまなところに断絶があるし、
大都市圏の反原発運動のように「被曝→健康被害」だけで「ひとつ」になれるほど
その断絶は小さいものではない。
 
わたしたちは何者なのか?
わたしたちはどのように応答するのか?
わたしたちはどのようにつながれるのか?
 
この分科会では、このようなことについて考えていきたいと思っています。
 


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【反グロ・反金融資本】 「お金」に支配されていいのか!

 司会 永瀬ユキ

参考映像:
http://www.youtube.com/watch?gl=JP&hl=ja&v=lyMC3V2f2pI

国際金融資本や多国籍企業は、その富を背景に政治家や官僚、その他の人びとを
動かすことで、自身の富と権力を維持し、強化する仕組みを形作りました。

世界中で原発が推進される仕組みの頂点には、ウラン鉱山を持っている企業・原
子炉や施設の設計と建設を行う企業・電力会社、そしてそれに投資する国際金融
資本が存在しています。
原発推進の立場に立つ政治家や御用学者・評論家は、原発利権集団の尻馬に乗り
ながら、原発利権を進め、維持する役割を果たしています。

戦争や軍事増強にも同様の仕組みがあり、軍需産業とそれに投資する金融資本が
国家と一体になりながら対立する国を戦争へと煽り立て、その裏側で金儲けを続
けています。

国際金融資本や多国籍企業が富を得る一方で、力の無い人びとや地域は食い物に
され、果ては破壊され捨てられています。

しかし、人びとは国際金融資本や多国籍企業のカラクリの犠牲になっているだけ
ではなく、世界のあちこちの国で抵抗運動が起こっています。

それは、反グローバリズム運動として起こり、それを前史として、チュニジア
エジプトの民衆革命にも繋がっています。
そして、現在進行中のアメリカ全土で行われている抗議行動は、国際金融資本へ
の抗議が中心となっています。
http://www.youtube.com/watch?v=IZhZFst-TQA

私たちも国際金融資本や多国籍企業によって形作られた仕組みを切り崩し、抵抗
する方法を考えていきましょう。



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反戦】 21世紀の戦争国家・日本 合言葉は「ぜんぶ「反日」のせい」


 報告 松野哲二さん(チマチョゴリ友の会) 吉田正司さん(沖縄・一坪反戦地主会・関東ブロック)
 司会 柏崎正憲(沖縄を踏みにじるな! 緊急アクション実行委)


「日本の戦争協力反対!」
イラク反戦で、米軍基地の沖縄県内移設反対で、このスローガンが使われてきました。
けれども、いつにもまして問題となっているのは、
戦争の「協力者」としてではなく「主体」としての日本ではないでしょうか。

いまやニュースやワイドショーや週刊誌では、
「中国がせめてくる」とか、「沖縄南西諸島に自衛隊配備を」とか、
そんな話ばかり。

北朝鮮の核ミサイルが」とか騒ぎながら、
新潟や福井などの内海側をふくむ領土全域に、
大量の「核」発電所を作り出してきたこの国。

「高校無償化」をネタにして、朝鮮学校にかよう生徒たちを、
日朝外交のための「人質」のようにあつかう政府。
しかもそれを支持する多くの日本人たち。

国益」のためならなんでもあり。ぜんぶ「反日」のせいにすればいい。
こんな日本社会って、もう戦争状態になっちゃってるんじゃないでしょうか。
空襲も「赤紙」もないけれど、日常性のすみずみが臨戦体制につくりかえられてはいないでしょうか。
そして、こういうことを戦争状態と感じないとすれば、それこそ「平和ボケ」なんじゃないでしょうか。

ならば、ひょっとして、いまわたしたちがもつべきは、
「日本軍国主義粉砕!」や「打倒・日本帝国主義!」といったことばなのでは?
反日帝」のスローガンにどんびきするとしたら、その感覚こそが問題なのでは?
いまこそ練りなおしましょう、抵抗のためのことばを。



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【地方/都市問題】 地方のくいぶち問題と原発


 報告 大野和興さん(農家/農業ライター)
    なすびさん(山谷労働者福祉会館 活動委員会)
 司会 茂木遊

原発を危険性から語るのとは異なる問題の位相が、都市部からはなれた原発周辺地域にはあります。
食い扶持問題としての原発です。

あえて語るまでもなく、原発を受け入れている地域と都市部とでは明らかな格差があります。
地域経済の活性化やインフラ整備への願望なくして、地元の原発の受容はありえなかったはずです。
地元で喰えるなら、地場産業が元気なら、なぜあえて原発を受け入れた/受け入れるでしょうか?

自分たちが使うわけでもない電力を造る原発を押し付けられ、いざ事故が起きたとなれば真っ先に被害を受ける。
事故が起きずとも、数少ない雇用先として被曝労働に従事する。
都市の豊かな消費生活は、地方への危険施設・危険物の押しつけなしには成立してきませんでした。

3.11以後の、被曝地の農作物・海産物の受け入れやがれき処分の受け入れの可否等々を巡って、これら3.11以前からある構造を踏まえた議論が前面に語られることは少なかったように思います。
都市の人も地方の人も地方から出て来て都市にいる人もその逆の人も、お互いの経験と悩みを持ち寄って、どうお互いが繋がりようがあるのか話し合ってみませんか。

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